このガイドで得られること
- 住宅向け電気工事士の請求単価は2026年で$80〜$180/時が中心。有資格の職人(ジャーニーマン)では$100〜$130/時が全米の中央帯です。
- 資格別:見習い$45〜$75/時、職人$80〜$130/時、マスター電気工事士$110〜$180/時。高コスト都市はこれより30〜50%高くなります。
- 請求単価は利益ではありません。時給$35の電気工事士は、給与税・労災・賠償責任保険・車両費を含めると実質$52〜$65/時のコストになります。
- 多くの確立した業者はフラットレートで見積もり、時間単価は社内の「下限チェック」として使います。詳細は電気工事士の料金ガイドをご覧ください。
- 自社の数字は電気工事費用計算ツールで確認できます。作業時間・材料・マークアップ・許可費用から工事価格を算出します。
フラットレートで見積もっても時間単価は必要
顧客が時間単価を検索するのは、それが唯一直感的に理解できる電気工事の価格単位だからです。一方、施工業者が同じ数字を必要とする理由はまったく別で、時間単価はすべてのフラットレート見積が超えなければならない「下限」だからです。2時間のコンセント工事を$180で見積もったのに、その2時間の実質コストが部材を一つも使う前から$130だとすれば、それは受注量では解決しない利益率の問題です。
つまり時間単価は2種類あります。請求単価は請求書や電話口で提示する金額。実質単価(ローデッドレート)はその作業者の1時間が実際に自社にかかるコストです。本記事は両方を扱います。この2つの差こそが粗利益そのものだからです。
以下の数値は2026年の米国市場(住宅・軽商業のサービス工事)のベンチマークです。コピーする価格表ではなく、自社市場を測るための目安として使ってください。
資格レベル別の時間単価相場(2026年・米国)
| レベル | 標準的な請求単価 | 自社の実質コスト |
|---|---|---|
| 見習い / ヘルパー | $45 – $75 / 時 | $28 – $40 / 時 |
| 職人(ジャーニーマン) | $80 – $130 / 時 | $48 – $68 / 時 |
| マスター電気工事士 | $110 – $180 / 時 | $62 – $85 / 時 |
| 個人事業主(有資格・単独) | $85 – $150 / 時 | 報酬の取り方による |
| 2名体制 | $140 – $260 / 時 | $85 – $125 / 時 |
| 時間外 / 緊急対応 | 基本単価の1.5〜2倍 | 残業賃金+割増 |
実質コスト=総支給賃金+給与税(約7.65%)+労災保険(州・職種区分により賃金の2〜8%)+賠償責任保険(1〜3%)+車両・工具費。あくまで目安であり、実際の給与台帳と保険料から自社の数字を算出してください。
市場別の電気工事士 時間単価(2026年)
| 地域 | 職人の請求単価 | マスター / 専門工事 | 出張料金 |
|---|---|---|---|
| ベイエリア / サンノゼ | $140 – $200 | $180 – $260 | $125 – $200 |
| ロサンゼルス / 南カリフォルニア | $120 – $180 | $160 – $230 | $95 – $175 |
| ニューヨーク都市圏 | $130 – $190 | $170 – $240 | $100 – $185 |
| シカゴ / 中西部 | $95 – $150 | $125 – $190 | $85 – $150 |
| ダラス / テキサス | $85 – $135 | $115 – $175 | $75 – $135 |
| 南東部(アトランタ、シャーロット) | $80 – $125 | $105 – $165 | $75 – $125 |
地域差は賃金・保険料・生活費に連動します。特に労災保険料率の影響は大きく、カリフォルニア州の電気工事区分はテキサス州の数倍になるため、同じ工事でも州をまたぐと価格が大きく変わります。
「$120の1時間」の中身
$120で請求した1時間が、そのまま$120残るわけではありません。一般的な住宅サービス工事では、おおよそ次のように配分されます。
- 賃金 — 現場の電気工事士に $32〜$42
- 法定福利費 — 給与税・労災・賠償責任保険で $8〜$14
- 車両・工具 — 車両、燃料、保険、工具更新で $3〜$6
- 非請求時間 — 移動、資材店への往復など請求できない時間に $10〜$20
- 一般管理費 — 事務所、ソフトウェア、免許、集客、許可申請事務で $15〜$25
- 残る粗利 — 概ね $25〜$45(保証対応の再訪コストを差し引く前)
請求可能稼働率は、静かに一年の収支を決める数字です。8時間のうち有償作業が5時間しかなければ、1請求時間あたりの実質コストは給与台帳が示す額より約60%高くなります。
電気工事士の時間単価を決める手順
総支給賃金ではなく実質賃金から始める
電気工事士の時給に、給与税(約7.65%)、労災保険(州・職種区分により賃金の2〜8%)、賠償責任保険(1〜3%)、車両費($3〜$5/時)を加算します。時給$35は、実質で$52〜$65/時になるのが一般的です。これが絶対的な下限であり、これを下回る請求単価が利益を生むことはありません。
一般管理費は「請求可能時間」だけで割る
年間の一般管理費(事務所、保険、ソフトウェア、免許、集客、事務人件費)を、支払った時間ではなく実際に請求した時間で割ります。2,000時間分の賃金を払って1,300時間しか請求していなければ、請求時間あたりの管理費は単純計算より54%高くなります。「妥当に見えた単価」が赤字になる最大の原因がこれです。
目標マージンを適用する
(実質コスト+管理費)÷(1 − 目標マージン)で単価を出します。住宅向け電気工事業者の多くは労務の粗利益率45〜60%を目標にします。実質コスト$58+管理費$20、目標50%なら $78 ÷ 0.50 = $156/時。相場より高く見える場合、原因はたいてい稼働率か固定費であって、強欲ではありません。
最低料金と出張料金を設定する
短時間の工事でも往復の移動を回収できるよう、最低料金(1時間分、または初回1時間$150〜$250)を明示します。移動と現地診断に対しては$75〜$150の出張・診断料を設定し、受注時に工事代から差し引くかどうかを事前に決めておきます。差し引く運用は、実効単価を下げずに成約率を上げる傾向があります。
単価をフラットレート表に変換し、半年ごとに見直す
よくある工事の標準作業時間に単価を掛けてフラットレート表を作り、顧客が「時計」ではなく「価格」を見られるようにします。その上で半年ごとに全体を見直し、賃金・保険料・銅価格・許可手数料が動いたら即時に改定します。12か月放置した価格表は、静かに5〜10ポイントの利益率を失わせます。
ServiceHubでこれを自動化する
ServiceHubはフォローアップ、リマインダー、予約確認を自動化。手作業ゼロで売上を守ります。
時間請求でよくある追加料金
| 項目 | 2026年の目安 | 適用される場面 |
|---|---|---|
| 出張料 / 派遣料 | $75 – $150 | 予約訪問ごと。受注時に差し引く運用も多い |
| 最低作業料金 | 1時間分または $150 – $250 | 移動時間を回収できない短時間工事 |
| 時間外 / 週末 | 基本単価の1.5倍 | 夜間、週末、祝日 |
| 緊急 / 即日対応 | 基本単価の1.5〜2倍 | 停電、焦げ臭、危険を伴う状況 |
| 許可申請の代行 | 許可費用 + $40 – $75 | 許可が必要な工事すべて。常に別明細 |
| 2人目の技術者 | 追加 $45 – $90 / 時 | 分電盤工事、天井裏の配線、2名必須の作業 |
これらは請求書ではなく訪問前に提示してください。不意打ちの明細は、高い価格そのものより多くのクレームを生みます。
時間請求とフラットレート、どちらで見積もるか
時間請求が今も適しているのは、範囲が本当に未確定な作業です。断続的な不具合の追跡、壁の中から出てきた旧式配線の対応、日々範囲が変わるリフォームなどが該当します。こうした工事では、フラットレートは未知のリスク分を上乗せした過大見積になるか、赤字が確定した見積になるかのどちらかです。
一方、繰り返し発生する作業——コンセント、スイッチ、照明器具、ブレーカー、分電盤交換、EV充電器設置——はフラットレートが有利です。顧客は金額の確実性を得られ、作業の速い技術者が損をせず、価格トラブルもほぼ消えます。2026年版 電気工事士の料金ガイドで、計算式と高単価工事向けのグッド/ベター/ベスト構成を解説しています。
実務的な折衷案として多くの業者が採るのが、診断は時間制、工事はフラットレートという組み合わせです。まず診断料を頂いて原因を特定し、その上で修理の確定価格を提示します。
よくある質問:電気工事士の時間単価
2026年、電気工事士の時間単価はいくらですか?▼
なぜ時間単価とは別に出張料が発生するのですか?▼
職人(ジャーニーマン)とマスター電気工事士の単価はどう違いますか?▼
個人で開業する場合、時間単価はいくらに設定すべきですか?▼
緊急対応や時間外は割増になりますか?▼
フラットレートと時間請求のどちらが良いですか?▼
技術者1人あたり年間の請求可能時間はどのくらいですか?▼
時間単価を工事価格に変換する
作業時間、単価、材料費、マークアップ、許可費用を入力するだけで、根拠のある工事価格を数秒で算出。そのまま見積書として顧客に送れます。
免責事項
本ガイドの単価は、2026年の米国市場における業界ベンチマークと平均値に基づく推定値です。実際の単価は、地域の賃金水準、保険の職種区分、施工業者の管理費、資格レベル、作業の難易度によって大きく変動します。これらの数値は教育・情報提供のみを目的としており、見積、契約、価格保証を構成するものではありません。具体的な工事については、必ず地元の有資格かつ保険加入済みの業者から書面見積を取得してください。
関連リソース
電気工事士の料金ガイド2026 — フラットレートの計算式、許可証、グッド/ベター/ベスト
電気工事費用計算ツール — 作業時間・材料・マークアップから工事価格を算出
コンセント・スイッチ設置費用(2026年) — 器具単位の価格と複数台割引
分電盤交換の費用(2026年) — 100A・200A・400Aの価格帯
電気工事士の価格表テンプレート — よくある工事のフラットレート参考表
